労働衛生管理、地味だけどやらなきゃ損!

押さえるべきポイント

この分野、なんとなく後回しになっていませんか?
ポイントが分かれば点の稼げる分野です。

作業環境管理、作業管理、健康管理
この3つの違いを明確に把握すれば楽勝です!

作業環境管理

作業環境に起因する健康障害を予防するための管理
これが正しい定義です。

つまり  作業環境管理=ハード   ってこと。

作業環境が原因で病気にならないためにはどうすればいいのか…の発想から考えれば簡単です。

過去問題から考えるとわかりやすいので見てみましょう。

粉じん作業を行う場所に設置した局所排気装置のフード付近の気流の風速を測定する。

有機溶剤業務を行う作業場所に設置した局所排気装置のフード付近の吸い込み気流の風速を測定する。

有害な化学物質を取り扱う設備を密閉化する。

ずい道建設工事の掘削作業において、土石又は岩石を湿潤な状態に保つための設備を設ける。

有機溶剤を使用する塗装方法を、有害性の低い水性塗料の塗装に変更する。

どうでしょう。
全て作業環境管理に当たります。

最後の設問はハードかどうか迷うところですが

『実務家のための労働安全衛生サイト』の柳川先生が

労働衛生3管理の区別をせよという、この種の問題には解法のコツがある。まず、その対策が作業者が居ないときでも実施可能であれば「作業環境管理」に位置付ける。次に、作業者の体内の状況に関するものを「健康管理」とし、残ったものを「作業管理」と位置付けるのである。ただし特殊健康診断のうち生物学的モニタリングに関するものは「作業管理」にする。

これで衛生管理者の試験問題程度であれば、ほぼ正答できる。ただし、これは受験対策のコツであって正しい見分け方ではないことは忘れないこと。

と述べています。
とても分かりやすい!
これを使わない手はありません。

これに従い考えると最後の設問も、作業者がいなくても塗料の変更ができる、と分かるので作業環境管理であると言えます。

作業管理

作業に伴う有害要因を排除したり、当該要因の影響を最少にするための作業管理

これは  作業管理=ソフト  です。

作業を把握し、それによる人への悪影響の軽減を図るのが目的なので「」に関わってくる、ということです。

これも過去問題から考えてみましょう。

振動工具の取扱い業務において、その振動工具の周波数補正振動加速度実効値の3軸合成値に応じた振動ばく露時間の制限を行う。

強烈な騒音を発する場所における作業において、その作業の性質や騒音の性状に応じた耳栓や耳覆いを使用する。

放射線業務において管理区域を設定し、当該場所に立ち入る必要のある者以外の者を立ち入らせない。

VDT作業における作業姿勢は、椅子に深く腰をかけて背もたれに背を十分あて、履き物の足裏全体が床に接した姿勢を基本とする。

アーク溶接作業を行う労働者に防じんマスクなどの保護具を使用させることによって、有害物質に対するばく露量を低減する。

健康管理

労働健康状況状況の把握、その結果に基づく措置による健康障害の発生防止するための管理

これは分かりやすいですね。
健康診断、健康相談、メンタルヘルス対策の実施などです。

過去問題は2種類しかありませんが、健康管理を選べという問題は過去にありません。

鉛健康診断の結果、鉛業務に従事することが健康の保持のために適当でないと医師が認めたものを配置転換する。

じん肺健康診断の結果、粉じん業務に従事することが健康の保持のために適当でないと医師が認めた者を配置転換する。

さて
早速過去問を解いてみましょう!

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